時間(期間)や場所(位置)を表現するときに使う英語の前置詞「in」「at」「on」の違い(区別)と正しい使い方を整理しましょう。
前置詞とは
前置詞は、文の中にある他の要素との関係を表す「設置詞」という品詞のひとつで、名詞の前に置かれることから「前置詞」といいます。
「in」「at」「on」の意味
「in」「at」「on」は時間や場所を表すときによく使われます。
「in」「at」「on」の役割をしっかりイメージできるようにしておくと、スッキリ使い分けできます。
- 「in」:「空間的な広がりの中にいる」
- 「on」:「平面に接している」
- 「at」:「ある一点」
「in:空間の中」「on:平面に接する(上とは限らない)」「at:ある一点」と意図する範囲に明確な違いがあることをまず頭にいれれておきましょう。
指している範囲に明確な差があることと、「on」が必ずしも「上」とは限らないことがポイントです。
動画で「in」「at」「on」のイメージを理解
場所を表現する「in」「at」「on」
場所や位置を表す名詞の前には、「in」「at」「on」のいずれかが置かれます。
場所を表現する「in」
「in」は、大きな(ひとつしかない)場所やその中身を表しますので、ある一定の範囲がある空間の内部をイメージします。
- in the world
- in Japan
- in Tokyo
- in my house
場所を表現する「at」
「at」は、特定の1点を表しますので、明確に場所が決まっている場合やより細かく場所を指定したい場合に使います。
- at home
- at school
- at Ginza
場所を表現する「on」
「on」は、面に接しているものを表しますので、何かに接している場合に使われます。
- on the table
- on the 5th Floor
- on the couch
- on my hand
「in」「at」「on」全部使った例文
When the water comes in contact with fuel rods at the heart of the reactors, it becomes highly radioactive and has to be stored in large containers on the site.
「水が原子炉内で燃料棒と接する時、高レベルの汚染水になるので、敷地内にある大型の貯蔵庫に保管されなければならない」
- 「come in contact」:特定の範囲内で接するので「in」
- 「at the heart of」:中心という特定の点を差すので「at」
- 「in large containers」:大きな貯蔵庫内(空間)を示す「in」
- 「on the site」:敷地に設置して置かれているので「on」
上・中・下を表すbottom・middle・top
上・中・下を表すときに、top・middle・bottomを使って以下のような英語表現がありますが、「in」「at」「on」どれを使うのかで少しニュアンスが違ってくるので、注意しましょう。
- 「in」 the top
- 「at」 the top
- 「on」 the top
- 「in」 the middle
- 「at」 the middle
- 「on」 the middle
- 「in」 the bottom
- 「at」 the bottom
- 「on」 the bottom
時間を表現する「in」「at」「on」
時間や時期を表す名詞の前には、「in」「at」「on」のいずれかが置かれます。
時間を表現する「in」
「in」は、年、月、季節など1つの期間や区切りなど、(共通認識としてある)長い期間を表すときに使います。
- in the morning
- in summer
- in the evening
- in August
- in 2010
- in the New Year holiday
- in the golden week
- in high school(「高校生の頃」という過去の期間の意味)
時間を表現する「at」
「at」は、ピンポイントの時間を表すときに使います。
- at noon
- at midnight/at night
- at three o’clock
時間を表現する「on」
「on」は、特定の日、1~2日間程度の短い期間、人によって期間の定めが異なる休みなどの期間を表すときに使います。
- on Tuesday
- on the weekend
- on my vacation
- on Christmas day
- on 30th December
- on Tuesday morning
「at night」と「in the night」の違い
以下のように朝から夜まで並べてみると、「at noon」はお昼の12:00の1点を差すので「at」が使われるのはすんなり理解できますが、夜は他の時間帯と同じように幅があるのに「at」を使うのは何故なのでしょうか?
- in the morning
- at noon
- in the afternoon
- in the evening
- at night
「at night」は夜眠る前提
「at night」は、日中のような活動をしない眠っている時間を指します。
夜眠る前と朝起きた後に活動時間の幅がないため、点の表現である「at」が使われています。
また、本来の目的を表す名詞には限定詞(a/an,the,myなど)をつけないというルールがありますので、「at the night」にはなりません。
「in the night」も使える
以下の例文のように、日中と同じ時間幅を強調した表現では、「in the night」が適切です。
- 夜遅くまで働きます。I work until late in the night.
間違ってもちゃんと通じる!
英語の前置詞は、日本語の「て・に・を・は」みたいな感じなので、間違っても通じないほど大きく意味を変えるモノではありません。
相手には間違っているとはわかるかもしれませんが、前後の単語があればちゃんと通じるので、そんなに心配しなくても大丈夫です。