「どうして日本人は姓(苗字)で呼び合うの?」
突然外国人にこんな質問されたら、あなたはなんと答えますか?
自分の国の【ナゼ】に答えられないのは何故?
事件は予想もしていない時に起きるもの。
イスラエルのビジネスオーナーと一緒に日本企業とのミーティングを終えた時にふと聞かれた質問。
「なんで日本人は、姓(苗字)で呼び合うの?」
おっと.......そんなこと考えたことナイぞ....
日本のビジネスマナー
彼らは事前に以下のようなビジネスマナーを調べて知っていて、ちゃんと準備もしていました。
- 名刺を交換する
- お辞儀をする
- 姓(苗字)+「さん」付で相手を呼ぶ
その上でこの質問。
「なんで日本人は、姓(苗字)で呼び合うの?」
今まで、いろんな国のいろんな企業とビジネスをしてきて、何度も同じようなシチュエーションはありましたが、この質問をされたのはこの時が初めてだったので、ちょっとびっくりしてしまいました。
日本の習慣だから
「これは日本の習慣だから」とざっくり回答したら、間髪入れずに鋭いツッコミが入ってしまいました。
「それはわかっている。聞いているのは【ナゼ】なのか? だよ。」
「ハイ、すみません.....(ですよね-----)」
姓(苗字)に限らず、呼び方(下の名前で呼ばない)における日本独特の習慣は他にもあります。
相手を【Given Name】=その人固有に与えられた名ではなく、役割で呼ぶのも日本独特です。
- 子供ができると、子供の前では夫婦感でもお互いを【パパ・ママ】と呼び合う
- 弟ができるとそれまで名前で呼ばれていたのに、急に親や周りから「お兄ちゃん」と呼ばれる
- 会社でも、社長・専務・部長・課長・係長・主任と役割名が名前代わりになったりする
確かに、言われてみると不思議です。
下の名前で呼び合う方がシンプルで適切な方法であるような気がしますし、小さい頃はみんなそうだったのに、大人になればなるほど名前で呼ばれる機会が減っていきます。
育った環境で考え方は変わる
イスラエル人の企業家である彼らは、日本でビジネスを展開するのは初めてであり、ビジネス最適化の為に日本について知ろうとする意欲にはとても感銘を受けていました。
小さなチャンスが見えると、すぐに飛行機に乗って14時間以上もかけて日本にやってくる。
行動力が半端なくて、リスクもガンガンとっていきます。
自分から提案するし、こちらの提案も聞くし、わからないこと、曖昧なことは徹底的に質問し、明確な答えを引き出そうとします。
日本では、このスピード感と実行力のある人や企業にはなかなか出会えないので、とっても気持ちのいい時間です。
彼らは、更に以下のような質問で私を悩ませましたが.... w
- なんで街の中にゴミ箱がないのか?ゴミが捨てられなくて困るじゃないか?
- どうして日本人は、こんなにリスクをとることを恐れるのか?
ステレオタイプ(先入観)は大体間違ってる
そして、こんなことも言っていました。
イスラエルというと行ったことがない人は、ラクダと砂漠の国だと思うみたいだけど、そうじゃないんだよ。
イスラエルはテロなどの報道もあるので、危険な国だと思っている人も多いかもしれませんが、中東のシリコンバレーといわれるくらい、かなり先進的で元気な国です。
あと、ベジタリアンだけのイメージがあるけれど、ベジタリアンだけではないらしく、「日本のビーフ最高!」ともうしばらく見たくない!というくらい食べていた彼らの獰猛ぶり(?)が忘れられません...
経験から生まれる答えを信じよう!
人は教育次第、環境次第、経験次第、でどうとでも変わるし、どうとでもなると思っています。
ビジネスも同じ。
日本人がナゼ姓(苗字)で呼び合うのか、その答えを明確に持って姓(苗字)で呼んでいる日本人はまずいませんが、もしその意味を考え、理解し、人に接することができるようになったなら、人生でもビジネスチャンスでも見えるものが大きく変わってくるように感じました。
世界は広くて面白い!