「subject to」は、英文契約書では非常によく使われる用語なので、基本的な意味と使い方をしっかりマスターしておきましょう。
「subject to 」はどう訳す?
「subject to」の日本語訳を辞書で調べていると、以下のようななんだかピンと来ない日本語訳が出てきます。
「subject to」の本来の意味
「subject to + 名詞(句)」は直接的な日本語訳が難しい英語表現で、英語の意味をそのままイメージとして覚えた方がすんなり理解できます。
- if you are subject to a rule, law, penalty, etc, you must obey the rule or pay an amount of money:
- 「be subject to a rule/law/penalty/tax...」:法律やルールに支配されている
- 「~(対象を定めたルール)に支配されている」→「~の対象となる」
- 「~(条件)に支配されている」→「~を条件とする」
- 「~(定めらた必要条件)に支配されている」→「~を必要とする」
- 「~(条件や環境)に支配されていて無防備」→「~を受けやすい」
「subject to」の使い方(例文)
「subject to + 名詞(句)」は、「条件で支配されていることを示す」ので、契約書面、お金が絡むこと、ルールや規則を表現するときによく使われます。
- The itinerary is subject to modification.(旅程は変更になる場合があります。)
- This offer is subject to approbal.(このオファーが承認が必要です。)
- You are subject to this rule.(このルール規制の対象です。)
- Violators are subject to a $100 fine.(違反者には$100罰金が課されます。)
- This income is subjected to taxation.(この収入は課税対象です。)
契約書の「subject to」はしっかりチェックしよう!
英文契約書でも「subject to」は頻回に使われますので、トラブル防止のために「subject to 」以下の内容はしっかり穴が開くほど読み込みましょう。
【「subject to 」以下が実現することが条件であり、その条件が成就しない限り、本文中の内容は効力を生じない」】という意味で使われることが多いので、いくらそれ以前に魅力的な内容が記載されていても「subject to」以下の条件が実現不可能な内容であれば何も実現しないことになってしまいます。
「subject to」以下の内容が常に優先されると考えて、内容の確認や訂正依頼をしましょう。