日本語では、「さん」「様」「君」「ちゃん」など相手や場面などに応じて、名前のあとに敬称をつけますが、中国語ではどうなるのでしょうか?
日本語の対訳を探すのではなく、中国語の文化と一緒に理解しましょう。
「~さん」「~様」など敬称を中国語で
中国語には日本語の「~さん」「~様」のような誰にでも使える万能表現はありません。
中国語の敬称は、英語のMr, Miss, Mrs, Ms, Drの使い分けと似ていて、姓の後ろ(前につける表現も一部あり)につけます。
代表的な敬称を紹介します。
中国語 | ピンイン | 解決 |
---|---|---|
先生 | xiānsheng | 男性の敬称・夫 単独で呼びかけとして使ったり、名前の後について「~さん」「~様」 *日本語の先生の意味はない |
小姐 | xiǎo jiě | 若い女性の敬称 だいたい10代後半から30代位までの英語でいうMissに当たるが、時と相手によって既婚者や少し年上の方に使ってもOK |
女士 | nǚshì | 女性の敬称 幅広く使える表現で、小姐をMissとすれば、女士はMrs.やMs.に近いニュアンス |
阿姨 | ā í | 年配の女性の敬称 自他共に認めるご年配の女性に使う |
老师 | lǎoshī | 学校の先生 学校で授業や学問を教える教師や教員のこと |
小 | xiǎo | グループ内で自分よりも年下の人 名前の前につける親しい間柄の表現 |
老 | lǎo | グループ内で自分よりも年上の人 名前の前につける親しい間柄の表現 |
总 | zǒng | 社長 会社の社長や地位の高い人 |
头儿 | tóur | 上司に対する敬称 会社などで使う |
女性の敬称の付け方や呼びかけには最大限の配慮が必要なのは中国語でも同じようです。
ちなみに、中国では、小姐=水商売をしている女性への呼び方と捉えられるケースもあるので、「女士」(nǚ shì)という呼び方の方が無難のようです。(地域によっても違いがあるようなので参考までに。)
台湾では、自分の名前を名乗る時にも「我是(名前)小姐」「我是(名前)先生」という場合も結構あります。
「~君」「~ちゃん」など愛称を中国語で
中国語でも、日本語と同じように年上の方には必ず敬称をつけますが、親しい間柄ではどんな風に呼び合うのでしょうか?
日本語の「~君」「~ちゃん」に当たる表現はあるのでしょうか?
中国語では親しくなり、自分と同等か下の年齢や立場の人に対しては相手の名前をそのまま呼びます(いわゆる呼び捨て)。
これは親しみを込めた表現で、逆に敬称をつけると失礼になります。
「呼び捨て」されたら、仲良しだと思ってもらっていると喜びましょう!
また、「~君」「~ちゃん」に当たる表現は地域によって違いがあるようですが、名前の一部を繰り返したり、「阿 ā」を名前の前につけることで表現し、性別による区別はありません。
- 香ちゃん
- 香香(xiāngxiang)
- 阿香(āxiang)